1年に1回の職場の定期検診。乳がんの検診も一緒に受診できるものだったので、毎年受けていました。けれど、7年くらい前でしょうか…。検診の結果、先生に「ちょっと気になるね」と言われ、その後2、3年は経過観察で様子を見ていました。乳がんで経過観察と言われ、最初はビックリというか、ショックでした。「もし本当に乳がんだったらどうしよう…」と。また、経過観察中は毎年検査の日が近づくと「もし今回、がんと診断されたらどうしよう」と不安でした。
その翌年の検診の際、先生が気にしてくれて「ちょっと詳しく調べてみましょう」ということで、注射針で細胞をとる細胞診という検査を行いました。しかし私の場合、注射針では乳がんの細胞は採れなかったんです。引っかからないというか、針の先では採れないようで。
そこで、先生から「ちょっと切って診てみましょう」ということになり、3センチほど切開して検査した結果、0期の非浸潤性乳管がんと診断されました。
診断時は、ひとりで説明を受けるのは不安も大きかったので、夫に付き添ってもらいました。夫は私の診断結果を聞いて「一緒に頑張っていこう」と声をかけてくれて「私はひとりではないんだ。病気に立ち向かわなければ」と思うことができました。
私は乳がんと聞いて、大きな手術や抗がん剤治療を想像していたのですが、先生から「今のところは転移していないし、大人しいがんだから大丈夫」と言われ、手術で切除するのではなく、放射線をあてて治療することになり、週5日通院していました。当時は会社に勤めており、午前か午後のどちらかは病院で放射線治療をし、もう半日は仕事をしてという形だったので、放射線治療自体よりも、病院に通院することの方が結構大変でした。
しかし、たまたま女性の多い職場だったので、職場の方の理解やフォローに助けられたからこそ、仕事を続けながらも通院での治療が行えたのだと思います。
また放射線での治療と聞いて、よくわからない治療方法だし最初はちょっと怖かったです。でも放射線そのものには痛みなどは全然なく、2週間くらいしてからかな…。やけどをした後のような痒さがありました。その後、赤くただれるようになってしまい、それが治るかどうか心配だったんですが、時間の経過とともに消えてくれました。
放射線での治療を終え、「今後は半年に1回のマンモグラフィ検査だけで大丈夫です」と先生におっしゃっていただいて…。その時はまだ不安な気持ちもあったのですが、嬉しかったです。